抗がん薬は細胞分裂が活発な細胞に影響を与えます。
そのため髪を作る毛母細胞は
抗がん薬の影響を受けやすく脱毛が起こります。
抗がん剤治療で脱毛の強度を(強・中・弱)と
脱毛への影響の強さで分類している表を見かけることがあります。
今回の脱毛の進み方の説明は
主に脱毛(強)の様子になります。
脱毛を伴う化学療法が始まると
薬の種類で多少の違いはありますが
2週間程度(13日目が多く感じています)から抜け始めます。
脱毛初日は手を入れるたびに写真のように1~3本ほど抜け続けます。

ウィッグのご試着時に脱毛開始日の予想をいつもしますが
大体当たって驚かれます。
脱毛開始4日目の写真。

このぐらい抜け始めますとシャンプーの時に
長い髪で乾燥毛、カラーをされている方は
抜ける髪と抜けずとどまる髪が絡みだして髪の塊になり
解けない危険が出てきます。
こちらは脱毛開始6日目

頭皮がピリピリチリチリ痛く感じる方もいらっしゃるのですが
髪が別の方向に倒れたり
髪の重さで痛さを感じるようです。
この場合短くカットをすると痛さが和らぎます。
どこまでか短くカットをするかは
正解が一つでは無いのですが
5センチ程度の長さだと痛く感じた方を
1センチの長さにお切りすると痛くなったこともあります。
もちろん、この時はウィッグでお帰りいただけるように
ウィッグをお作りしております。
毛量が減ったり髪が短くなった時が
ウィッグのサイズをピッタリに調整できるから
脱毛時がウィッグ製作のタイミングになることが多くなります。
脱毛時のカットの注意点についてはこちらもご覧ください。
